2012年10月26日金曜日

高橋竹山いってみた

町が主催の定期コンサートイベントに、高橋竹山(二代目)が来るというチラシが広報に大々的に入れ込んであったので、これは行くしかないと応募。あっさり当選。(町民優先だしね)

で、10月26日。

仕事帰りにそのまま直行。

定員500名ってことだったが(開演直後に会場入り)、すでにほぼ満員。
竹山さんが演奏している中着席。

①三味線よされ
②津軽あいや節
③メドレー 十三の砂山 りんご節 鯵ヶ沢甚句
④中じょんがら節
⑤新じょんがら変奏曲
⑥東北民謡メドレー
⑦ピアノ 小田朋美
⑧紅がすり抄
⑨カムダウンモーセ
⑩三味線じょんがら
⑪即興

合間のお話は手短に、曲を急ぎ足で演奏した感もありましたが、
その中でも、野田村のお話に少し時間を割いていた。

震災以降、3度訪れた話。
野田の塩の話。
南部牛追い唄 のお話。
初代が野田村の人に牛追い唄を教えてもらった話。

他にも、弟子入りの経緯。
初代はどのようにして生きてきたかの話(目が不自由な人は昔どういう扱いを受けたかなど)。
初代の作曲に込めた想いの話。

そして現在、いろいろな人との繋がりでの音楽性の拡大の話。(数曲、ピアノでの参加をした小田さんの話。)
→VOICE SPACE という音楽集団の説明もあり


もともと生演奏は大好きなのだが、三味線一本での音使い。細かい起伏・ビブラート・余韻。
静かに聴くライブだけあって、皆さん静か。だからこそ最後まで聴こえる音がすごく心地良かった。
そして民謡。初めて聞く声だったけれど、圧倒的、繊細なヴォーカルに終始、聞き入ってしまった。
一緒にピアノとして参加していた小田さん曰く、生で始めて聞いて以来、すっかり魅了されたとの事。(一緒にやりはじめて1年くらい)

民謡なんて。
と、自分も会場に入るまでは本当に思ってた。
けれど、出る頃にはすっかり変わっていた。不思議なもんで。


頭によぎったのは、あー、これが俗に言う「ソウル」ってやつなんだろうか、と。

初めて聞いた民謡だから、意味なんてわからない、どういう歌詞なのかもわからない。
だけど涙が出てくるのはなんでだろ?と。
一日二日でできた曲じゃないし、1年2年で築き上げた作品じゃない。
まして全国各地で生まれたものだけど、ルーツも作者も全く知らない。
だけど訴えてくる何かは始めて聴いた俺にもなぜかわかる。

これってなんだろ?って考えたら、ソウルとしか思いつかなかった。


途中途中、目を閉じて聴いてみたりしたとき、脳内に映る映像はまさに、現代ではなく、
遠い昔の、見たことのない想像でしかない日本の絵だった。



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